早稲田大学グローバルCOEプログラム アクティヴ・ライフを創出するスポーツ科学

イベント

2012年1月 1日

1月24日(火)に第13回東伏見スポーツサイエンス研究会が開催されます

第13回東伏見スポーツサイエンス研究会
グローバルCOEプログラム「アクティヴ・ライフを創出するスポーツ科学」

日時:2012年1月24日(火)18:10〜19:40
場所:早稲田大学 東伏見キャンパス79号館301号室

〈演題〉
「体操の時代」:十五年戦争下の国民体育と集団体操

〈演者〉
佐々木浩雄先生(龍谷大学文学部講師)

〈発表内容〉
 明治期以来,体操は主に軍隊や学校で実施されていたが,一般の人々が日常的・継続的に実践する状況にはなく、「おもしろみ」という点ではむしろ一貫して不評であった。しかし、1930年代以降,ラジオ体操をはじめとする様々な体操が考案され、国民に広く実践されるようになる。それらは30年代後半以降,体位向上と国民精神涵養を目的とした「国民体育」として位置づけを高めていった。拙稿「量産される集団体操:国民精神総動員と集団体操の国家的イベント化」(坂上康博/高岡裕之編『幻の東京オリンピックとその時代:戦時期のスポーツ・都市・身体』青弓社,2009所収)では,「建国体操」(1936),「日本産業体操」(1937),「大日本国民体操」(1939),「興亜基本体操」(1940)など現在ではその存在すら忘れ去られてしまった無数の体操が,国民精神総動員の旗印の下で考案され,官民一体となった体操イベントの創出とともに大々的に展開されていく過程について論じた。これらの集団体操は1940年の紀元二千六百年奉祝事業を彩り,国民精神涵養という面でも大きな役割を担った。
 明治・大正期には「つまらない」という認識から敬遠され、学校や軍隊の枠外へなかなか出てこなかった体操は、昭和を迎えて「国民化」を進め、1930年代後半には「乱立」ともいえるほど多くの体操が考案される「体操の時代」が到来したのである。
 本研究の課題は、この「体操の時代」がいかにして到来したのか、そしてその後、総力戦体制下で体操がどのような役割を期待されたのかを描くことにある。発表ではいくつかの具体的な体操の姿を提示しながら「体操の時代」を概観し、十五年戦争下のスポーツと体操との相対的位置関係に焦点を絞って論じる予定である。また、これを通じて戦時体制下の体育やスポーツの歴史を考える上での課題を提示したいと考えている。

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